賃貸マンションの窓ガラスが割れてしまった!加入した保険で修理できる?

ふとした拍子に窓ガラスにヒビが入っていたり、うっかり物をぶつけて割ってしまったり…。賃貸マンションやアパートでは、ガラスのトラブルは意外とよくあるものです。

そこで今回は、賃貸物件でガラスのトラブルが起きたときに火災保険が使えるのか?について、分かりやすく解説します!

目次

賃貸物件の火災保険とは?

まず、賃貸物件の火災保険について簡単に整理しておきましょう。

借主・貸主両方で火災保険に加入しているのが一般的

火災保険の範囲・負担のイメージ

アパートやマンションを借りる際、貸主は物件を適切に管理する義務があり、その一環として火災保険に加入しているのが一般的です。例えば、台風で屋根が破損し、雨漏りが発生した場合、貸主の負担で修理が行われます。

一方、借主には「原状回復義務(げんじょうかいふくぎむ)」があり、退去時には部屋を入居時の状態に戻す必要があります。例えば、壁に穴を開けてしまった場合は修理が必要ですし、万が一火災を起こして部屋の床や壁が焼失してしまった場合も、原状回復が求められます。特に火災などの損害は高額になりやすいため、万が一に備えて借主も保険に加入するのが一般的です。

借主の加入する保険内容

火災保険のプランによって内容は異なりますが、主に以下の補償が含まれます。

貸主への補償(借家人賠償責任補償)

火事やガス爆発などで部屋を損傷した場合に適用されます。借主が加入する火災保険の中でも特に重要な補償です。

第三者への補償(個人賠償責任補償)

例えば、洗濯機のホースが外れて階下の部屋に水漏れし、家具を壊してしまった場合などに適用されます。日常生活での不慮の事故もカバーされることが多いです。

借主ご自身の補償①(家財補償)

落雷でテレビが壊れてしまった!ガス器具が爆発して家具が壊れてしまった!など、事故でお持ちの家財に損害が発生した場合に補償してくれます。なお、事故の範囲は各保険会社さん・各プランによって範囲が異なります。

借主ご自身の補償②(費用補償)

お部屋が半焼するなどして住めなくなってしまい臨時でホテルを借りた場合や、泥棒にドアロックを壊されてその交換費用を負担する場合など、特定の事故にあった際にその費用を補償してくれます。こちらも対象の範囲は各保険会社さん・各プランによって異なります。

ガラスが割れてしまったら保険で修理できるのでしょうか?

では実際にお部屋のガラスが割れてしまった場合、保険は適用されるのでしょうか。大きく分けて2つのパターンがあるので、具体的な事例を交えてお伝えします。

ケース①入居者さんに全く非がないケース

  • 台風による強風で物が飛んできてガラスが割れてしまった!
  • 急に雹が降ってきて割れてしまった!
  • 泥棒が入ってガラスを割られてしまった!
  • 自然にガラスが割れてしまった!

こういったケースの場合入居者さんには全く非はなく、貸主さんがきちんと住める状態にメンテナンスする責任があるため、貸主さんがその修理費用を負担する(貸主さんの火災保険を使う)ことになります。

入居者さんが保険を利用する必要はありません。まずは管理会社さんや貸主さんへ状況を伝え、対応をお願いしましょう。

ケース②入居者さんに非があるケース

  • 掃除をしていて掃除機がガラスにあたってヒビが入ってしまった!
  • 子供がボールで遊んでいてガラスにあたって割れてしまった!
  • よろけてサッシにぶつかった拍子にガラスが割れてしまった!

このような場合は入居者側の費用負担となり保険を適用したいところですが、残念ながら補償対象にならない場合がほとんどです。理由としては細々したものをすべて補償するとしてしまうと保険料が跳ね上がってしまうことから、お部屋の事故に関しては大きな損害となるものに限定されているプランがほとんどだからです。

ですがうっかりのガラスを割ってしまった場合も対象となる手厚い保険プランももちろんありますし、お部屋の中ではなくマンションのエントランスのガラスを割ってしまった場合などは補償の対象となることもあります。

まずはダメ元で加入時にもらったパンフレットの事故発生受付窓口に電話して補償の対象となるか確認してみましょう。また、管理会社さんや貸主さんへも連絡し、今後の対応について協議しましょう。

お部屋を借りる際に○○サポートといった、ガラスのトラブルに対応する駆けつけサービスに加入されている場合、保険では対応できなくてもこちらのサービスで応急対応等できるかもしれません。

最後に

本日はガラスが割れた際に火災保険は使えるかについてお話させていただきました。

火災保険は火災などで大きな損害を被った場合の補償で、お部屋のガラスが壊れたなど、比較的小さな損害に対しては対応していないプランが多く、火災保険は使えないケースが多いです。

またガラスが割れた場合、いきなり修理業者を手配するのではなく、まずは管理会社や貸主に現状を報告し、対応を相談しましょう。そのうえで、自分の加入している保険が適用されるかどうか、保険会社にも確認してみてください。

賃貸生活で起こりがちなトラブルに備えて、契約内容や加入している保険やサービスをチェックしておくと、いざというときに安心ですよ!

このページは、保険、金融、社会保険制度、税金などについて、一般的な概要を説明したものです。定期的に更新を行い最新の情報を記載できるよう努めておりますが、内容の正確性について完全に保証するものではございません。掲載された情報を利用したことで直接・間接的に損害を被った場合であってもエスホームは一切の責任を負いかねます。

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