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賃貸の退去費用は火災保険で安くなる?SNSで話題の「床の傷はタダで直せる」に潜む罠と本当の節約術

賃貸の火災保険で傷ついた床が直せるというSNS動画見見てびっくりする女性

執筆・監修:佐藤 智和
エスホーム合同会社 代表社員/宅地建物取引士)
賃貸業界歴20年以上。浦安在住40年以上の実体験と、実際の賃貸仲介業務で得た知見をもとに、浦安の賃貸・一人暮らし・住環境に関する情報を執筆・監修しています。

もうすぐ賃貸マンションの退去を控えている方、お部屋のフローリングにうっかり作ってしまった「傷やへこみ」に頭を悩ませていませんか?

最近、SNSのショート動画などで「退去時に火災保険を使えば、床の傷を全部タダで直せる裏ワザ!」といった情報がよく回ってきます。一見、すごくお得な情報に思えますが、実はこれ、不動産のプロから見ると「非常に危険な罠」が隠されているのです。

今回は、SNS情報の何がウソで何が本当なのか、そして宅建士の視点から「退去費用を合法的に、一番安く抑えるプロのコスト削減術」を包み隠さずお伝えします!

目次

SNS動画が伝えない「火災保険・免責金額」の罠

SNSの動画では「どんな傷でも保険でタダになる」ように見せていますが、保険には必ずルールがあります。

大前提:そもそも賃貸で床のキズが補償される火災保険に加入している人は少ない

火災保険は主に2種類あり、「建物の火災保険」と、「家財の火災保険」があります。

「建物の火災保険」は、主に建物所有者が加入し、台風で屋根が飛んでしまったりなど、建物に対してかける保険です。床のキズが補償対象となるのはこの「建物の火災保険」です。

一方「家財の火災保険」は主に入居者が入る保険で、主に以下の内容で構成されています。

  • 家財補償(所有する家具・家電の補償)
  • 借家人賠償責任補償(火災を起こしてしまった場合などのオーナーさんへの補償)
  • 個人賠償責任補償(水漏れさせた場合の階下の人の家具や家電を賠償するなどの補償)

床はオーナー様の所有物なので、それにキズつけてしまったら借家人賠償責任補償を使えば直せると思われがちですが、よくよく保険内容を確認すると、うっかり事故は対象外であったり、大きな凹み(床として使えないほど)でないと対象とならなかったりと、使えない場合がほとんどです。というのも、借家人賠償責任補償は火災などで部屋を焼失させてしまったなど、賠償金額が大きな事故を想定しているからです。

もちろん入居者も建物を対象にした火災保険に加入することはできますし、補償が手厚いプランの場合には補償対象となることはありますが、通常賃貸で案内される保険では対象外のケースがほとんどです。

なお入居者がつけた床のキズをオーナーの建物保険で直すことはできますが、その修理費用は保険会社から入居者に対して請求されるため、キズをつけた入居者が支払いを逃れることはできません。

仮に保険が使えても立ちはだかる「2つの罠」

では、仮に床のキズが補償されるプランだったとします。しかしSNSの「退去時にまとめて申請すればお得」という情報には恐ろしい罠があります。

罠1:「1万円〜5万円の免責金額」で結局自腹に

火災保険には、うっかり事故(破損・汚損)に対して「1回の事故につき1万円〜5万円」の免責金額(自己負担額)が設定されていることがほとんどです。 そして重要なのが、保険は「1回の事故(原因)」ごとに免責金額がかかるという点です。

「春につけた傷」と「秋につけた傷」を退去時に正直に申請しても、別々の事故として扱われ、それぞれ免責金額がかかります。さらに小さなキズでは修理金額が免責金額に満たない、全額自己負担のケースも多いのが実情です。

罠2:免責を逃れるための「ウソの申告」は詐欺罪!

ここで一番やってはいけないのが、免責を1回分で済ませようとして「退去直前に、すべての傷を一気に一回の事故でつけました」と嘘の報告(虚偽申告)をすることです。これは立派な犯罪(詐欺罪)に該当します。

保険会社は、傷の新旧状態や不自然な点を調査するプロ(鑑定人)を入れます。長年放置された傷を「昨日ついた」と言っても高確率で見抜かれます。 万が一ウソが発覚した場合、詐欺罪での刑事告発や、保険契約の強制解除(今後の保険契約が困難になるブラックリスト入り)といった重いペナルティが科されます。

賃貸のプロが教える!退去費用を本当に安くする「賢い直し方」

では、どうすれば無駄な退去費用を払わずに済むのでしょうか?徹底して無駄を省き、お客様へのコスト還元を追求するエスホームならではの、最も賢い解決策をお伝えします。

① 大きな突発的事故は「発生してすぐ」に保険申請する

「重い本棚を落として床を大きくえぐってしまった」「タンスをぶつけて壁に大きな穴を開けた」など、明らかに修理費が高額になるような単発の事故は、退去時まで放置せず、事故が起きたその場ですぐに管理会社と保険会社へ報告してください。

大きい事故の場合は火災保険が適用される可能性がありますし、何より大きい事故は放置すると穴が大きくなるなど被害が拡大したり、ケガをするリスクがあります。

② 日常の小さな傷は、無理に直さず退去立会時に確認する

ちょっとした床の凹みや小傷ができるたびにその都度職人さんを部屋に呼んで直していると、毎回「職人さんの出張費(人工代)」だけで1.5万〜2万円がかかり、保険が適用できない(または免責金額内)場合は損してしまいます。

こうした小さな傷は、入居中はそのままにしておき、退去時に行われる「退去立会い」のときに管理会社に見てもらいましょう。 退去時には、クロスの張り替えや全体のハウスクリーニングなど、他のお部屋全体の原状回復工事をまとめて行うので、職人さんの出張回数も少なく、傷1箇所あたりの修理単価を安く抑えることができるのです。

最後に

SNSの「裏ワザ」は魅力的に見えますが、一歩間違えれば犯罪のリスクを背負うことになります。特に初めて一人暮らしをされる学生さんや若い単身者の方は、こうした耳障りの良い情報に騙されてトラブルに巻き込まれがちです。

エスホームは、おとり物件のような見せかけの都合の良い情報を徹底して排除し、入居から退去まで、お客様にとって「トータルで何が一番お得で、かつ安全か」を包み隠さずお伝えすることを信念としています。

浦安でお部屋探しの際は、浦安を知り尽くしたエスホームまでお気軽にご相談くださいね!

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